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危険生物ヒアリの特徴と誰でも出来るヒアリ対策

 

 

ヒアリとは?

 

 

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「ヒアリ」は南米原産の赤茶色の小型のアリで、体長は2.5mm~6mm。スズメバチと同じくらい強力な毒を持ちます。

 

ヒアリは広義には「刺されると火傷のような痛みを起こすアリの総称」だが、狭義には南米原産のSolenopsis invictaのことを言います。

 

ちなみにinvictaとは「強い、やっつけられない」という意味。まさしく、このアリの絶望的なまでのタフさを言い表しています。

 

そして、腹部にある針で刺されると火傷のような激しい痛みが生じ、最悪の場合ハチと同じようにアナフィラキシーショックによって死に至ることもあります

 

ちなみにハチのように刺した後に針が取れることはないため、続けて7~8回相手を刺すことが出来ます・・・。

 

アメリカでヒアリに刺される人は年間1400万人であり、毎年100人ほどが死亡していいます。

 

ちなみに、日本でスズメバチに刺されて死亡する人は、年間20人ほど。日本国内の交通事故で亡くなるのは4000人ほどで、人口で単純換算すると日本にヒアリが広まれば、刺される人は年間700万人、そのうち死に至る人は50人ほどになる計算です。

 

 

 

ヒアリの何がヤバいのか?

 

 まずヒアリは毒があり、その毒は最悪アナフィラキシーショックを引き起こしほどの強毒なのも問題ですが、毒のある生物は世界にもたくさん存在しています。

 

にも関わらずなぜ「ヒアリ」だけがここまで危険視されているのかというと、問題はその習性にあります。

 

まず「ヒアリ」は性格も狂暴で相手を問わず攻撃し、しかもアリなので集団で襲ってきます。(ネズミや爬虫類などの小さな生き物なら、集団で食い殺してしまいます・・・。)

 

他にも人体だけではなく農業への影響も深刻で、多種多様な作物を食い荒らします。

 

電気に引き寄せられる性質を持ち、電気設備に侵入し破壊することもあります。

 

そのためアメリカにおいて「ヒアリ」がもたらす経済損失は、年間で数千億円になっています。

 

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また「ヒアリ」は繁殖力も半端ないのも危険視されている原因の一つです。

 

というのも「ヒアリ」は1日に2000~3000個の卵を産み、環境適応能力もあるのです。

 

なので、「ヒアリ」はもともと南米中部が原産ですが、現在では北米はじめ、フィリピン、中国、台湾、タイ、オーストラリアなどの環太平洋諸国に定着しています。

 

特に北米では、原産地の南米の5~10倍のヒアリが繁殖しているとされます。

 

このようにヒアリは人体のみに留まらず自然環境に大きな影響を及ぼすことから、世界各地で大きな問題となっており、その危険性から国際自然保護連合(IUCN)の種の保全委員会が定めた「世界の侵略的外来種ワースト100」に指定されています。

 

 

 

 

日本にも上陸!? 

 

そんな危険なヒアリですが、日本では先月6月に国内ではじめて神戸港にて確認され、水際対策の必要が叫ばれていました。

 

ですが、この7月には大阪の南港で女王アリと思われる個体が発見され、すでに国内繁殖の可能性も高まっています。

 

そして東京でも確認されています。

 

 

 

 

これだけ立て続けに発見例が報告されるという事は容姿が、私たちが日常でよく見かける蟻と大差ないので気付いていなかっただけで、恐らくすでに定着しているのだと思われます

 

ホント厄介なのが、日本に多く生息しているオオワシアリと見た目がほとんど違わないという点です。

 

 

・オオワシアリ

 

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 ・ヒアリ

 

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ヒアリ対策

 

さすがに世界各国も「ヒアリ」による虫害を重大な問題と認識しており、その駆除に乗り出しています。

 

ですがオーストラリア政府は2000億円を使ってヒアリの駆除に乗り出していますが、なかなかうまくいっていなかったり現状あまり有効な対策を見いだせていません・・・。

 

 

 

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東京環境局HPより

 

 

 

 

 

一応ヒアリはアマゾンなどに生息するノミバエという天敵がおり、近年アメリカ農務省農業研究局が、このハエを使った新たなヒアリ対策に乗り出しています。

 

このノミバエは「ヒアリ」が出すフェロモンを検知して、「ヒアリ」の巣を発見します。

 

そして、腹部のトゲを「ヒアリ」の体に突き刺して、一瞬で200個の卵を産み付けて寄生させます。

 

孵化した幼虫:ウジムシは、「ヒアリ」の体液を吸って成長。そして「ヒアリ」の頭部に向かってゾロゾロ移動します。

 

そして、幼虫が「ヒアリ」頭部に入ると、今度は「ヒアリ」の脳を食べながら、酵素を分泌します。

 

その結果、頭部内はドロドロに溶かされ、ついには「ヒアリ」の頭部がはポロリと転げ落ち、落ちた頭部の口から、たくさんのノミバエの成虫が現れる…。

 

さすがどちらもアマゾンの原産の生物というべきか生き様がグロいですね・・・。

 

このノミバエはアメリカの一部の州では、既に導入されているそうです。

 

まあこの生態と特徴を見る限り、一度国内に入れば止めようがないのでこれからセアカゴケグモと同じように定着し一般化してくると思います。(というか既に定着したのに今更気付いた感半端ないです)

 

皆さんも是非これからヒアリに気を付けてください。