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【映画】実写版ゴースト・イン・ザ・シェルの感想と評価

4月7日に日本で公開されたハリウッド版攻殻機動隊ゴースト・イン・ザ・シェル(ghost in the shell)を観てきたので感想書いておきます。

まず吹き替え版か字幕か迷いましたが、吹き替えがアニメ版キャストらしいので、アニメの雰囲気ありそうな吹き替え版で観ることにしました。

・・・とまあ見てきた訳ですが感想としては、まあこれはこれでありなんじゃないかな?って感じです。原作とは全然違います。

というのも全体的に全身義体と電脳化についての葛藤と少佐の過去の記憶(映画のオリジナル設定でARISE辺りとは違います)が、物語の中心で刑事ドラマみたいなSACみたいな感じじゃないんですよね

キャストの演技自体も別に悪くないんですけど、少佐があんまり強くなかったりトグサがただのイヤミキャラだったりなんか違う……

ストーリー的に全身義体は何でもできるし、不死身っていうのを強調したかったみたいなんですけど、少佐の描写がちょっと強い一般人くらいで言うほど強そうじゃないんですよね・・・。それバイオとかでみんな普通にしてるし・・・って感じでアクションはちょっと微妙です。

後、原作ではあまり見ない少佐の弱い部分が全面に出てて、常にクールでチートみたいなのを期待してると、スタンロッドみたいなので殴られまくったり、爆弾とか普通に食らったりとちょっと違うってなります。

あと多分尺の都合上しょうがないのかなとも思いますけど、メインで出てくるのは少佐・バトー・トグサだけで斎藤のワンシーンだけでした。

バトーも傭兵上がりと目を駆使したのおおっってなる戦闘シーンが全然ないし、ボーマとかが、オペレーターロボットと情報収集したり、タチコマが出てこなかったりなのがちょっと不満でした。

後、映画の設定だとなんで9課のメンツが少佐に従ってるのかが全く分かりません。

そして、全体的に公安9課が大きな事件を解決する話じゃなくて、電脳化と義体のリスクとかが中心の倫理的な要素が多く、テロやサイバー犯罪や自立戦車とかと義体の性能を駆使して戦うSFアクションを期待して見ると、ものすごいガッカリすると思います。

でも、ビートたけし演じる荒巻課長が殺し屋を返り討ちにする場面は格好良かったと思います。

まあ、課長ってそういう武闘派じゃなくて、SACの立て籠もり事件みたいな知的な戦略練るタイプなんですけど・・・というのはちょっと置いといて、「狐を狩るのに兎をよこすな」っていう決め台詞はアウトレイジ好きな私としてはカッコよかったです。

ストーリーは、最初は先行映像にでてたテロの襲撃のあったビルに少佐がいつも見たく窓ぶち破って突入して鎮圧→その残骸から事件の首謀者と目される「傀儡廻し」の調査・・・まではよかったんですが、そこからが少佐個人のストーリーになって傀儡廻し=久瀬になっていたりと色々刑事ものから話が逸れていってなんだかなぁといった感じで終わりました。

ネタバレしないように書くとこんな感じですが、話のテーマとしてはIT技術の発達で電脳や義体っていうのが現実味を帯び始めたこの2017年にマッチした話ですが、それ攻殻機動隊でやる必要ある?って内容です。

脳以外の全身が義体になってしまった1人の人間を描いたSFものとしては面白いです。